バンテスト魔法書の保持者

「皆が集まってきていますよ」


「え?」


ミリウリアスは話していた物語を止め、少女に話しかけた。


少女をそれを聞いて、周りを見渡す。


「私の話は今日はここまでです。今度は、あなたの歌を聞かせてください」


子猫ちゃんの‥‥‥歌?


少女はミリウリアスの腕から離れ、水面に静かにたたずむ。


僕‥‥‥少女は歌を紡いだ。


「♪〜♪♪〜♪〜♪〜♪♪」


すごく気持ちがいい。


そんな気持ちが流れ込んでき、胸がいっぱいになる。


輝きを放つ精霊が増えていく。


歌に聞き惚れる者。


少女の歌に合わせて、一緒に奏でる者。


タッセンは歌に耳を傾け、ユーンとミリウリアスは共に歌を紡ぐ。


僕の知っている歌ではない。


知らない歌だ。


言語さえもわからない。


僕は何を歌っているのかわからない。


わからない、のに‥‥‥


なぜだろう?


少女の感情ではない、確かな僕の感情が、歌を聞いて溢れる。


嬉しくて愛しいと感じる。


なんで‥‥‥こんな‥‥‥





〈湖の巫女は少女にとって母だった。これが少女の世界。少女の幸せ。





これが、これから少女が歩んでいく記憶の中で





1番の幸せである時期 〉