バンテスト魔法書の保持者

‥‥‥探し人は簡単に見つかった。


リューラはこれからそいつと接触していく。


その探し人が、どんなに憎くても。


リューラ、俺は、俺は復讐をしなければならないとな思えない。


復讐の道は険しく、最後に残るモノは何もないだろう。


リューラはそれに気づいている。


気づいていてなお、その道を進む。


俺はそれに着いていく。


否定も肯定もせず、ただリューラを守る。


それが俺にとっての道。


「‥‥‥っ!」


ふと中庭に人の気配がした。


気配をひそめて木の陰から顔を出す。


あれは‥‥‥ルクト・エルネッサか?


1年総合第3位 ルクト・エルネッサ。

白にちかい透き通るような長い淡い水色の髪。

そして珍しい淡い青みのある紫の瞳。

長い髪を1つに三つ編みにしている。


教室でも授業でも、ほとんど顔は見ていなかった。


そのオーラはトゲトゲしく冷たい雰囲気。


使い魔召喚の時も、確か俺が終わってからしたはずだ。


「‥‥‥っ!誰だ!?」


視線に気づいたのか、鋭く周囲を見回す。


俺は気配を消すのを止め、リューラを起こすことにした。


「リューラ、起きろ」


「ん、うぅん‥‥‥ん」


リューラは目を離すと、俺をぼーっと見つめる。


それからエルネッサの気配に気づき、状況が理解できたようだった。


「ふわぁ~」


「おい、そこにいるやつ出てこい」


リューラは大きく伸びをすると、顔が見えるように出て行った。


俺もそれに続いて出て行く。


「貴様は‥‥‥確かリューラといったか?」


「1ーF、リューラ」


「俺は知っているか?」


「ああ。同じクラスのリオウだな」