バンテスト魔法書の保持者

「もし、バンテストを見つけることができればグランプリに優勝した学園の代表王族、つまり

ハンラルト学園ならハンラルトの王族
ライキニス学園ならライキニスの王族
リクスニア学園ならリクスニアの王族

がバンテスト継承の権利を獲得できるみたいです。そして、もしハンラルト学園が優勝したのなら継承者はイナリ姉様です」


全員が息を呑み、イナリシア先輩を見る。


まさかそんな話になっているとは‥‥‥


だが、バンテストを見つけ出したとしてもイナリシア先輩が使うことはできない。


あれは、ただの魔法書ではない。


リューラの中に封印してあるバンテストは禁じられた術や魔法も記されている。


あれを制御するには、正常な状態では無理だ。


異常であるからこそ、異常になったからこそ、
リューラはバンテストを扱うことができた。


「しかし、バンテストは伝説上の魔法書です。
本当にあるかは‥‥‥」


「バンテストは存在するわ」


ミサ先輩の言葉に、イナリシア先輩は力強く言う。


その目は自信に満ち溢れている。


「約4年前の事よ。今も戦争は続いているけれど約5年間争いが絶えなかった時、その戦争にバンテストが使われた形跡があるの」


『!?』


「レ、レイト、それは確かな情報なの?」


「ああ。認識されていなかった魔法書。その形跡に残った膨大な魔力の後。なにより、ハンラルト王族の使い魔であるルハンがそう言った」


なるほど、ハンラルトのドラゴンか‥‥‥


ルハンと呼ばれるのはハンラルト王家の使い魔である聖なるドラゴン。


まだバンテストがリューラの中にあることには気づかれていない。


いや、想像もしていないか。


「それでバンテストは‥‥‥!?」


突然、生徒会室の天井に、正確には俺の頭上に魔法陣が現れた。


そして‥‥‥‥


「ぬ?」「ガウッ」


そこからなぜかリューラとシンルスが現れた。