バンテスト魔法書の保持者

少し探ってみるか。


「お断りします」


「!?ど、どうして?」


「俺はグランプリに出る気はありません。もし出る気があれば、自分でチームを作ります。俺でなくとも、1年の3位であるルクトがいるでしょう」


「彼は出る気がないようなの‥‥‥」


「俺も出る気はありません」


「どうしても?」


本当に必死だな。


イナリシア先輩意外の先輩は、俺に話しかけたくても話しかけれないよう。


俺としては嬉しいが‥‥‥


ここで聞くとしよう。


「イナリシア先輩は、何が理由でグランプリにこだわっているんですか?」


ピクッとイナリシア先輩の眉が動く。


「別にグランプリで優勝したいわけじゃ‥‥」


「理由次第なら協力しないでもないですが」


パッと下がっていた顔をあげる先輩。


その目に映っているのは〈期待〉〈信頼〉


「‥‥‥実は‥‥‥」


「っイナリ姉様!」


「レイト、あなたは黙っていて」


止めようとしたレイトを威圧的な声を出した。


「実は王族の間で今、いえ、南大陸と北大陸はある物を狙っているの」


「そのあるもの、とは?」


「世界の全ての知識〈バンテスト〉」


『!』


その内容を知らない、ハンラルトの王族しか知らない事実を聞き全員が驚いた。


「バンテスト‥‥‥」


「ええ、それを手にした者は神と同等の者になれるとも言われている伝説の魔法書」


「しかし会長、その魔法書はこのグランプリとなんの関係があるのですか!?」


カイラル先輩はイナリシア先輩に詰め寄る。


その質問に口を開いたのはレイト。