バンテスト魔法書の保持者

リオウはそう言ってシンルスを撫でた。


シンルスもされるがままで、気持ちよさそう。


リオウなら大丈夫なのか‥‥‥


「おい、お前らよく聞け!」


突然、ミランダ先生が大きな声を出した。


全員がミランダ先生に注目する。


「さっき、他のコロシアムから連絡があった。
今年は上級以上の使い魔を出した者が多い。これは嬉しいことだが、それと同じくらい危険でもある。

いいか!召喚した使い魔はお前らの家族と言っても過言ではない!来週は使い魔との訓練もあるから絆を深めておけ。以上だ!」


ミランダ先生の言葉が耳に残る。


嬉しいと同じくらい危険なこと。


使い魔は生き物だし、心変わりをしないわけでもない。


過去、使い魔によって殺害された者もいる。


そうでなくても、使い魔に頼りすぎて主従の関係が逆転してしまうこともある。


そういう事件は少ないが、かつては国を滅ぼしかけた事件だってある。


使い魔は‥‥‥人間とそう変わらない。


「ここは随分と華やかねぇ」


ミランダ先生が話し終えたすぐ後、広場の入り口で女子生徒の声がした。


決して大きくはないが、生徒が、いや、教師ですら彼女に釘づけになる。


私はその姿を見たとたん、全身に鳥肌がたったように思えた。


ウェーブのかかった美しい白銀の髪に輝く大きな琥珀色の瞳。

100人の人間がいれば、100人の人間がつい見惚れるだろう美女。

その整った顔は今、にこやかに優しい笑みを浮かべている。


(っ!!!)


『リューラ?』


(‥‥‥やっぱり‥‥‥いた!!)


息が乱れ魔力が暴走しかける。


それを気力で押さえつけ、正気を保つ。


静まれ‥‥‥落ち着け‥‥‥


身体が勝手に動き出しそう‥‥‥