バンテスト魔法書の保持者

だけどこの天使は‥‥‥‥


「グルルルルル」


「シンルス、ストップ」


テイマ、いや、ルリとテイマに向かって威嚇するシンルス。


黒い翼を持つ天使族は罪を犯した堕天使。


天使族は本来、世界各場所にある天界と呼ばれる浮遊都市に住んでいる。


地上に降りることもあるが、天使の住処は天界なのだ。


だけど天使の規則は厳しく、罪を犯すと羽は黒へと変わり堕天使として地上に落とされる。


そして天界への一切の侵入を禁じられる。


ここまで黒い天使もいるのか‥‥‥


「フン、躾のなってない犬っころね」


「グルルルル」


「落ち着け」


テイマの発言に警戒を解かないシンルス。


それにしても、まさか堕天使を召喚するとは。


ルリはルシータと同じ色素だから、てっきり地属性の使い魔を呼ぶと思ってたんだけど。


‥‥‥やっぱり、召還魔法では嘘は効かないということか。


「ルリ、属性何?」


「私は風属性が得意なんだけど‥‥‥テイマは風と闇属性だよ」


「ちょっとルリ、勝手に教えないでよ!」


「え、ええ?ご、ごめんなさい」


風属性、か。


確かに瞳は緑だからわかるけど、問題は闇属性かな。


天使は闇属性が苦手な者がほとんど。


それは堕天使だろうと天使だろうと関係ない。


「ちょっとあんた」


「?」


「その犬あなたのでしょ?威嚇止めさせてもらえないかしら。ウザくってしょうがないわ」


「‥‥‥‥シンルス」


言い方は悪いけど、確かにずっと威嚇されていては気分はよくないだろう。