バンテスト魔法書の保持者

発された言葉に、ルシータ以外の全員が固まった。


突然響いた青年の声。


それはルシータのそばにいる大鷲から発されたものだから。


確かルシータは初対面の人には厳しいって言ってたっけ。


「ライコス、あなたは何で‥‥‥‥」


「事実だろう」


大鷲のことをライコスと呼び、呆れたように溜め息をもらしながらルシータは言った。


だがそんなルシータにもツーンとした態度をとる。


多分、人前に出されたことが嫌なのだと思う。


「ランナさん、ごめんなさい。この子はライコスっていって、私が小さい頃から契約を結んでいる使い魔。属性は地と風。種類は大鷲。上級クラスです」


未だにツーンとそっぽを向いている大鷲。


んーそうだな‥‥‥‥


私はルシータに一歩近づき、声を潜めた。


「進化、完了してる」


「!」「!」


私の言った言葉に、ルシータとライコスは驚いたようだった。


反応的には、やっぱり完了してるんだ。


「小娘」


「?」


「なぜわかった?」


なぜ‥‥‥かぁ。


理由的には本能的な勘。


最大の理由は纏っているオーラ。


「ん‥‥‥オーラ、かな」


「リューラって本当にすごいわね」


ランナの褒め言葉に少し照れる。


すると、ルシータの手に乗っていたリスが肩に移動した。


「チチッ」


「あ、クルルごめんねぇ。今紹介するから。
この子はさっき契約したクルルです。地属性で中級クラス」


チチッと可愛らしく鳴くクルル。


見た目の可愛らしさとは裏腹に、魔力の量はかなり多く感じる。