バンテスト魔法書の保持者

記録書の下の欄には、使い魔の特殊能力や体質のことまである。


特殊能力も書くのか?


体質は‥‥‥まだよく知らないなぁ。


使い魔の体質。


治癒力が高かったり、火属性の魔法が効かなかったりすることだろう。


例えば水の妖精は水魔法が効かない場合がほとんど。


逆に回復してしまうこともある。


「ミランダ先生」


「なんだ?」


「ここ、書かなくていい、ですか?」


ミランダ先生が紙を受け取り、書いた内容を確認している。


「リューラ、魔狼にもいろいろ種類がいるんだぞ。詳しく書け」


「嫌‥‥‥‥です」


「おい、これは規則だ」


「‥‥‥‥シンルス、捨て子。だから、自分が何か、わからない」


「!!」


私の言葉にミランダ先生は敏感に反応した。


バツの悪そうな顔をしている。


大丈夫。


実際、ミランダ先生だって自分の使い魔の情報を書くのは嫌なはず。


この人ならわかってくれる。


「‥‥‥‥はぁ。わかったよ」


「!」


「これで許してやる。まぁ管理するのは私だから問題は無いだろう」


「ありがとうございます」


ミランダ先生に敬意を込めて頭を下げる。


私が下げたのと同時にシンルスも頭を垂れた。


頭を上げるとニカッとミランダ先生が笑っている。


うん、やっぱりいい人だ。