バンテスト魔法書の保持者


怪我も治って救護室でゆっくりしていると、ミミル先生がパンと手を叩いた。


「じゃあ2人共、そろそろ授業に戻りましょうか。リューラさんは救護室を出たら左に行って下さい。リオウさんは元の場所に戻ってね」


あ、そっか。


まだ授業中だったっけ。


「もうだいぶ進んだみたいですね。リオウ君は早く戻りなさい」


「はい、失礼しました」


「ありがとうございました」


デン先生とミミル先生に頭を下げ、救護室を出る。


リオウは私の頭を撫でて言った。


「じゃあ、また後でな」


「ん、後で。魔狼君、行こ」


リオウが背中を向けると、私はそれと反対方向に進む。


肩、全然痛くないな~


さすがハンラルト学園の保険医。


違和感も全くない。


魔狼君も怪我治ってるみたいだし‥‥‥


あ、そういえば‥‥‥‥


「魔狼君、名前何?」


『名前?』


「うん。魔狼、種族名。聞いてるの、魔狼君の固有名」


『‥‥‥名はない』


「ない?」


『俺、捨て子だから、ない』


「そう。じゃ、呼んで欲しい名、ある?」


『ない‥‥‥よければ、えっと、リューラが付けてくれると、嬉しい』


「私?」


『ダメ?』


「ん、わかった。何がいいか‥‥‥」


まさか名前を付けることになるとは‥‥‥


魔狼君がどんな魔狼かもよくわからかい。


魔狼の中にも沢山の魔狼がいる。


身体の大きさも特性もさまざま。


んーどうしようか‥‥‥