バンテスト魔法書の保持者

魔狼に声をかけると、魔狼は起き上がる。


「歩けるな」


俺が聞くと、魔狼は首を縦に振った。


人間馴れはしているようだな。


「お前も付いて来い」


俺はそうリューラを抱えたまま第1コロシアムの救護室に行く。


「あ、あの!」

 
「なんだ?」


後ろを振り向くと、リューラのクラスメートが立っていた。


確かリルに落ちこぼれと呼ばれていたか‥‥‥


なら、アルテ家の次女か。


「リューラ、ちゃんは‥‥‥」


「使い魔の召喚が終わってからにしておけ。俺は最後だから時間がある」


「ルリさん、リオウ様の言うとおりですよ」


「ルシータ?」


「ひとまず彼に任せましょう」


「‥‥‥‥わ、わかった」


女子生徒が3人‥‥‥


リューラの友達、か。


救護室に行くためにコロシアム内部の廊下をわたる。


よし、この距離なら大丈夫か。


「魔狼」


『?』


「もう気づいているだろうが、リューラにはもう1人使い魔がいる。その使い魔は聖獣であり姿は白いライオン」


『!』


「本来、聖獣は意味なくして人には従わない。
それはお前もよく知っているはずだ。そして、
その聖獣はリューラに絶対的な誓いを誓っているほどだ」


魔狼が止まり俺を見る。


俺の真意を探っているといったところか。


「魔狼、覚えておけ。リューラの使い魔となるということは、覚悟のいることだ。詳しくはその聖獣に聞け」