バンテスト魔法書の保持者

パリン


結界が音を立てて砕け散る。


召喚魔法陣は輝き、そのまま消滅した。


つ、疲れた‥‥‥


「リューラ!」


ミランダ先生がこちらにやってくる。


その後ろにランナやルリもいる。


さて、魔狼の傷治さないと。


「精霊よ、その神聖なる癒やしの力を持って力失いしかの者に再び立ち上がる力を与えん
〈セイクリットホーリーヒール〉」


この魔法は回復魔法のなかでも上級。


身体の毒などの有害物質を取り除き、更に傷を直す。


光属性の魔法だし、魔力消費が激し‥‥‥


ヤバい、意識が‥‥‥










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「リューラちゃん!」


女子生徒の声が聞こえたかと思うと、リューラは魔狼にもたれかかるようにして眠っていた。


全く、怪我をした状態で高度な魔法を使うなんて‥‥‥


「リューラさ‥‥‥」


「どけ」


倒れたリューラに声を掛ける生徒。


そんな生徒を押しのけ、俺はリューラを抱いてミランダ先生に向き直った。


「リオウ、お前、リューラは大丈夫だといったじゃないか!どこが大丈夫なんだ!?」


目をつり上げて言った先生。


それは魔狼が現れた時に、手を出そうとしたミランダ先生に俺が言ったことだ。


「先生、俺はリューラを救護室に連れて行きます。おい、魔狼」