カラフル


そう、いつもの笑顔でそう言ってくれた。

「綾、早く帰ろう!」
涼ちゃんが、私の腕を引いて立ち上がった。

カフェを出ると、涼ちゃんが私の腕をとったまま本気で走り出す。
私が体力もなければ、足遅いのも知ってるのに。

家の近くの公園に着くと、掴んでいた腕を離してベンチに2人で座り込む。