そんな涼ちゃんの顔は、真面目そのもので。

「俺、私立の大学に最終志望決めたんだ。1月末に受験だから、これから一緒に帰ったりは難しくなると思う。」
涼ちゃんの言葉に、分かっていたのに、寂しいなんて感情が湧き出てくる。

「ごめん。寂しい思い、いっぱいさせちゃうね。」

そう言って私の髪をクシャクシャってしてくれる。