そして、あっという間に時は過ぎて、クリスマス祭当日になった。

神崎先輩の事件の後、侑星君が
「学園の王子様には、桜木綾李ちゃんっていう彼女がいるから、諦めろ。綾李ちゃんに手出したら、どうなるかわかってるよね?」
って言ったらしく、先輩とすれ違う度に
「あれが、涼也の彼女でしょ?」

なんて言われる様になった。

ありがたいのは、サッカー部だった先輩に話しかけてもらえる事が増えた事。
文芸部では、部活新聞っていう部活ごとの紹介の新聞を毎月発行しなきゃいけない。
サッカー部の先輩と話が出来ると、こういう時に、仕事をもらえる。
仕事をもらえるなんて、本当にありがたい。