誰にでも優しい上司に困惑




話し終わると、大智さんは
やっぱり……と呟いた



「凛さん、その松川さんって人の事……好きなの?一緒になりたい?」



大智さんの言葉にブンブン頭を振る



『今は、松川さんを思い出すだけでダメなんです……もう前みたいには会えないし会いたくない。もともと……恋愛感情とか私にはありませんから』



最低な事を口にしている
そんなのはわかっている

けど、誤解を招くような発言はしたくない



「篠原さんのことは…俺が動くよ。凛さんが何言っても無理だ。逆に凛さんが危ない目にあう。純也も考えてるんだろうから、任せて……」

「それと、俺からの提案なんだけど……」




大智さんは私を抱きしめたまま
その提案を話し出した

その内容を聞いて、私は驚きと不安で
大智さんから目を離した



「大丈夫、俺がいるから」


大智さんの言葉が魔法のようで
不安な気持ちが少しずつ落ち着いていく



「大丈夫、凛さんには俺がいるから」



大智さんの言葉は本当に魔法だ
安心したせいか
私はそのまま大智さんに抱きしめられながら眠りについた