誰にでも優しい上司に困惑




送った後、恥ずかしくなる
彼女でもないのに、何やってんだろ


訂正メールを送ろうとしたら
スマホが振動した
今度は着信だ



「その色しかないの?」


相手はもちろん、大智さんだ


『水色と、ピンクと…パープルです』


なら、パープルと返事が来た
もこもこ部屋着の色だ
ドット柄は4種類あり
写真を添付したのはベージュ

大智さんはパープルを選んだ
確かにパープルは可愛い
私にはない色だ


「バーには来れそう?」


『はい、友理ちゃんと話してたんです』


本当に偶然だ
それが何よりも嬉しい


「凛さん、帰ったらファッションショーやろう、俺も純也と買い物中だから」



楽しみにしてます、と電話を切れば
友理ちゃんがニヤニヤして見ていた


友理ちゃん……オヤジだ
私はモコモコ部屋着を持ちレジへ向かった



その後も服を見たり、買ったり
雑貨を見たり、買ったりで
結構な買い物の量になってしまった



「ちょっと早いけど、バーに行こうか。んで、何か食べよう!」


友理ちゃんと私はショッピングモールを出た