誰にでも優しい上司に困惑




『……はい?』



私は耳を疑った
私の目線の先には
涼しい顔をしながら運転する大智さん



大智さんの言ってることが
イマイチ理解できていない私


「前にさ、紹介するって言っただろ?あれからうるさくてねー、またそのうち会社に来るかもしれないしね、」



あー……確かに。
いやいや、疑問がありますよ?

なぜ紹介なのか……
そもそも彼氏のふりと、篠原さんから守ってもらうために同居している


『……紹介って……』


彼女じゃないのに?



「あいつら、顔広いからさ。もし、万が一俺がいない時に凛さんに何かあれば、助けにもなるだろうから」



あー、そうかと納得してしまう
ただ、それが1日だけの事だと思っていた






『……今日も、ですか?』


「うん、今日は女の子も来る。純也の彼女だから、大丈夫」



純也というのは、先日会社に来た人
大智さんと一番仲が良い友達だ


大智さんのお友達に紹介すると
言った日から3日間、いろんな友達が毎日大勢来ている

誰もが私を彼女だと思っているだろう