誰にでも優しい上司に困惑




『何をっ!……っ!』


何をするんですかっ!と
言おうとしたら、松川さんは私に被さり
乱暴に唇を塞いだ


やだっ、やめてよっ!
松川さんの胸板を手で押したけど
全くビクともしない

その間に強引に松川さんの舌が
私の口内に入ってくる



『んっ……やっ!…やっ』


どんなに抵抗しても、男の人の力には敵わない、そんなの最近わかってたはずだ

けど、今は…それでも抵抗する



ほんの数時間前、
優しく触れた大智さんの唇
それを乱暴に松川さんが塗り替えした


私の唇から離れた松川さんの唇は
そのまま首筋へと舐めるように下がっていき
松川さんの手の中に私の胸が収まっていた



どんに嫌だと言っても
どんなに泣いても、松川さんは私を離さなかった





『……っ、や…やめてよ…』



涙が出た





早く……帰りたい
早く、終わって……




自業自得。
その言葉が頭に浮かんでくる




「凛花っ……り、凛花っ」



前までは嬉しかった言葉も
今は鳥肌が立つくらい気持ち悪い



身体が痛い、皮膚が痛い……
果てた松川さんを見ず
私は衣服を整え、部屋を後にした