誰にでも優しい上司に困惑



その日に限って、大智さんはお友達に誘われるという……



はぁー、聞きたかったのに。
また明日にでもしたらいいのかな?


そう考えながら、一人分の夕食を考えていたら、私のスマホが鳴る


誰かと思い、画面を見る
……こんな時に……
まだ先だと思っていたのに
今回は早かった



大智さんはシャワーを浴びている
無視するわけにもいかない


私はベランダに出て、電話に出た




「元気にしていたか、凛花」


『はい、変わらずです』


「食事はした?」


『いいえ、これからです』



そんな会話をしている間に
大智さんはシャワーから上がり
ベランダで電話をしている私の後ろ姿を見ていたなんて私は気づいていなかった



「じゃ、オークホテルのラウンジで」



そう言って電話は切れた
いつもはここから離れたホテル
けど今日は違った

しかも食事だなんて……
松川さんと食事なんて久しぶりだ


リビングに戻ると、大智さんはすでにシャワーを終え着替えていた