俺はニコッと元居に作った笑みを向けた。
ふと、元居の表情が緩んで。
一瞬の隙を俺に見せた。
「あっ……!!ちょっと!!」
すかさずスルリと元居の手からスマホを奪い取る。
取り返そうと手を伸ばす元居を振り払って、
ガシャン!!っとそれを地面に叩きつけた。
スマホが派手に壊れて、液晶の画面が真っ暗になる。
ピンクケースが外れて、俺の足元に滑ってきた。
元居は青ざめ、しゃがみこむと、スマホを拾い上げ俺を睨み付けてくる。
「何するのよ…!! こんなことして、ただですむとでも思って……」
「思ってねーよ!!」
元居の言葉を遮るように、力強くそう言う。
回りのやつらの足が何事かと止まり、俺らは一瞬にして注目の的と化した。
あっという間に、俺らを囲む大きなドーナツ状の人の群れが出来上がる。
「じゃあ、なんで………っ!!陽菜ちゃんがどうなってもいいわけ!?!!」
「よくねえよ」
いいわけねえだろ。

