「なあ、元居」
「なあに、飛鳥君」
すべての現況は、こいつのあの脅し。
すべての始まりも、こいつの言葉。
「もう、止めにしねえか?」
「……………」
「俺はもう、陽菜を傷つけたくねえ。 そばにいたいんだよ。 頼むから、もう……」
止めたいんだよ、こんなこと。 元より不本意なことだった。
でも、こうした関係がズルズル続いてしまったのは、こいつの言葉に、怯えすぎていた俺が、一番の原因なんだ。
陽菜に危害及ぶかもしれない恐怖に、俺はずっと怯えていた。
こいつの命令さえ守っていれば、陽菜は笑っていられるのだと。
だけど、ちがった。

