「あ、飛鳥……!?な、なにして……!」



「あ?陽菜?」



“あ?陽菜?”じゃなくて!!



今の話はなに!!



青ざめるあたしと、ポーカーフェイスを崩さない飛鳥。



腕を絡める女子生徒は意味がわからないという表情を浮かべている。




「飛鳥?」



な、何か言ってよ。



お昼はあたしと食べる約束してるんだから、断ってよ。



黙る飛鳥にそう目で訴える。



なのに、飛鳥は。



「お前は後でな」



何て事を言って、パンダ……女子生徒の肩を引いてあたしに背を向けた。



「は……!?え、ちょっと!!飛鳥!?」





あ、あとで!?後で!!?



待って…待って!



後でってなに!?



あたし、後回しってこと?



その子の方が優先な訳?!




「~~~っ、飛鳥のバカぁーーーっ!!」



ひどいよ……!



この世のどこに、彼女を後回しにする彼氏がいるのよ!!



キーーッとなって、飛鳥の後ろ姿に叫ぶ。



もう、いつものことになってるんだけど。



なれるわけがないし、納得するわけもない。





――…そう、これが問題点。



飛鳥は彼女のあたしがいる目の前でも、正々堂々と他の子とイチャイチャし、挙げ句の果てにはあたし(彼女)を後回しにしてくるんですよ。




なんて奴だ。