ラブ&ロイド

「一条…」
「だからお願い…絶対死なないで…!」

ドア付近の愛の叫びは…零泉に、きちんと届いたのだろうか?

火の手は勢いを増すばかりで、私もそろそろ限界だった。

「三鷹!」

零泉が叫ぶ。

「…逃げるんだ…」
「えっ…?」
「出てくれ、ここから…!」
「何言ってるの? 一人じゃ無理だってさっきも言っ…」
「いいから早く!」

その必死さに、私はこれ以上自分の意見を押し通せなかった。

「…絶対…死なないでね」

祈りに似た言葉を残し、私は外に出た。

「痛っ…」

あんな火災現場にいたんだ。火傷するのも当然だ。でも今の私には、その痛みをこらえるだけの気力があった。

零泉を、見守っていないと。

飛ぶ火の粉のせいで開けているのもやっとな目で、零泉を視界にとらえる。零泉は相変わらず、左手で黒板を持ち上げ、右手で先生の体を引きずり出していた。

最初に見た時よりは、先生の足は少し出ていた。

「頑張って…!」

手を組み、祈った。