「これ、一つ下さい」
純平は、最後の一つを買ってくれた。
きっと、純平は、私がフランちゃんだって気づいていないんだから、堂々と、最後のお客様にお礼を言わなくちゃ・・・
「ありがとうございました。
素敵なクリスマスを迎えてくださいね」
純平は、少しはにかんで、フランちゃんを抱きしめた。
「フランちゃん、胡桃、お疲れさま。
胡桃、俺と一緒にケーキを食べよう。
胡桃と一緒に、クリスマスを過ごしたいんだ・・・」
フランちゃん、ありがとう・・・
こんな素敵なクリスマスを用意してくれていたんだね・・・
フランちゃん、さようなら・・・
この3日間、フランちゃんになれて本当に楽しかったよ・・・
フランちゃん、また、いつか会えるかな・・・
メリークリスマス・・・



