ど、ど、ど……どうしよ……。



胸が……さっきなんかの比じゃなく、バクバクしてる。



廊下の風景も、階段の光景も、超ぼんやりしか見えない。



あたしの腕を掴んでいる男子の姿ばっかり鮮明で……。



あたしは、クラクラめまいを感じた。



――ガラッ。



保健室に着いて、その男子はドアを開けた。



すご……。



あたしなんて、まだ保健室の場所を把握してなかったのに、この男子、もう知ってるんだ。