「俺も。
羽海に用事があったし、それに。
なんだかイヤな予感がしたから、羽海のことを探してるんだけど……。



ずいぶん前に家は出たらしいのに、どこにも羽海の姿が見当たらないんだ」



スピーカーにしたスマホから、月星の声が響いてくる。



目の前が真っ暗になった。



でも……。



こんなところで、倒れるわけにはいかない。



あたしは、グイッと足をふんばって、月星に言った。



「あたしも一緒に羽海を探す。
月星、今、どこにいるの?」