私はベッドの上で色々思いを巡らせた。
香奈と武田君のこと、朝日奈君の過去のこと、一也のこと、そして私自身のこと。
なかなか寝付けそうになかったので冷蔵庫の中の缶ビールを一本空けた。
これから私、どうなっていくのかな?
親友の香奈は武田君と結婚して幸せな家庭を築いていくけど、正直羨ましい。
好きになった人のそばにずっと一緒にいられる香奈が、私だって幸せな時間をほしいよ。
私は、どうしたら、いいのかな?
この先、誰かを好きになることなんて、できるのかな?
もしそうなったら、一也は、喜んでくれるかな?
朝日奈君も、彼女に対して同じこと考えてるのかな?
でも、彼は次の一歩を必死に踏み出そうとしている。
だけど、心がまだ追いついていないみたい。
私はどうなんだろう?
次の一歩を、まだ踏み出そうともしていないよね。
一也、教えて。
いいんだよね?
もう一歩だけでも、前に進もうとしても。
私だって、香奈達みたいに幸せになったって。
ごめんね、一也、私どうしたら、いいの?
一也、ごめんね。
アナタに訊いても、わからないよね。
私が自分で決めること、だよね。

いつまでも終わらない問いかけが、私の頭の中を行き来する。
結局朝までほとんど睡眠はとれなかった。
なんの答えもみつけられないまま。