キミの一番になりたい

 
「何ボーッとしてるのよ」


「ん?いや、何でもないよ」



トリップしていた私の顔を覗き込む理乃に首を横に振った。


それより、



「ねぇ、理乃何でここにいるの?」



確かもう掃除は終わっているはずじゃ……。



「あんた何言ってるのよ。いくら待っても部活に来ないから私が呼びに来たの!」



…………。


「やばっ、忘れてた‼」



急いで鞄に机の中の物を詰め込んで理乃と一緒に走りだす。




私と理乃はバレーボール部で、理乃はキャプテンだから私を気にして迎えに来たんだ。


遅刻がバレれば顧問に叱られるのをわかっているから。



「理乃、ごめん」


ホントいつも理乃には迷惑かけちゃって申し訳ない。



「気にしなくていいよ。ほらっ、早く行こ?」