キミの一番になりたい

 
私がこんな風にさせているのかと思うと胸が締めつけられる。


何も言わず黙っていると、圭太は私を立たせて歩きだした。

圭太に手を引かれるまま歩いていく。


家に着くまで二人の間に会話は一切なかった。










「送ってくれてありがと」


玄関の前で圭太の方を振り返って言う。


辺りはもう街灯なしでは相手の顔さえ見えない暗さになっている。

寒さもこの時間じゃ十分すぎるほど。


そして家の前に着いた時には近所の夕食のニオイが微かにこちらまで漂ってきていた。



「気にすんな。昔からの付き合いだろ?」


「うん」



圭太の笑顔に私もつられて笑顔になる。



「あのさ……」


圭太の何か考えている顔に不思議になる。


少し下を向いて躊躇った後私に向き直り、



「サッカーの試合。その……気分転換に来いよ。なっ?」