キミの一番になりたい

 
颯は私に視線を合わせない。

お互い沈黙が続く。


それを先に破ったのは颯だった。



「……帰る」



立ちすくむ私を見ることなく背を向けて歩いて行ってしまった。






「颯……」



呼び止めることもできず、その後ろ姿を私は黙って見ている事しかできなかった。













「……帰らなきゃ」



しばらくぼーっと立っていたけど、家に帰ろうと歩きだす。


いや、歩きだすつもりだったのにそれができずまた座り込む。



「関係ない、か」



思い出すだけで胸がズキズキする。

さすがにちょっと傷ついたな。


颯の……好きな人のたった一言で自分がこんなにも落ち込むなんて思ってもみなかった。