元気がない石橋さんに罪悪感を感じる。
引き受けたのに忘れてるなんてバカな私。
「今度会ったら言って……」
「ううん。いいの」
「でも」
「なんかごめんね。気を使わせちゃって」
「……ううん」
「じゃ、また明日!」
そう言って、軽く微笑んで走って行った石橋さん。
私はただその背中を黙って見つめることしかできなかった。
――――――――――
――――――
「おい」
「へ?」
ハッとして周りを見ると練習も終わりみんな散っていた。
顔を上げれば眉間に皺を寄せた颯が見ている。
「大丈夫か?ボーッとして」
「あ、うん。平気」



