一通り説明し終えた私に少し上半身を起こして颯が聞いてくる。
「そっ。だから確率も低い。
……でも、毎年それでカップルできてるからみんな信じてるんだよ」
「ふーん」
「それにねっ!校長先生もそれで今の奥さんゲットしたんだよ?」
「マジかよ」
まさかの意外な人物にハハッと笑う姿に一瞬胸が高鳴る。
だんだん颯の笑顔、仕草を見ることが増えていき私は毎日が発見の連続だった。
ジンクスは……意外すぎて最初は私も信じなかった。
でも、今は信じてる。
だって……、
「ねぇ、颯はもしそれを引いたらどうするの?」
もし、颯が私を選んでくれたら……
「別に。近くのヤツ連れてく」
……そううまくはいかないか。



