キミの一番になりたい

 
「ありがと……なんかすっきりした」


「友達でしょ?相談にのるのは当たり前っ!」



理乃は目の前でピースする。



「さっ!悩みが解決したところで教室戻ろっか」


「うん!」



昼休み終了のチャイムは後二、三分で鳴るようだ。

私は元気よく返事をした。











――――――
―――



「えー、この時代の特徴としては……」



その後の授業は苦手な日本史と化学だったけど何故か苦ではなかった。


颯も今は真面目に授業受けているようだ。


私は教科書を見る振りをしながら颯の様子をこっそり盗み見る。

すると、何やらノートの端に書き始めて私に見えるように向けてきた。



【そんなに見つめないでくれる?】


「なっ!?」



ガダッと席を立てば案の定みんなの視線。

先生もチョークを動かす手を止めて後ろを振り返る。