四ヵ月前。
私が一人で帰宅していた時。
「莉子」
私の目の前に茶色の髪をワックスで後ろに流し、部活で浅黒くなった肌をした男の子が立ちはだかった。
「篤史……」
私はそう呟いてすぐに視線をそらす。
篤史は私の元彼。
篤史の浮気が原因で私達は別れていた。
話すことは何もないし私は無視を決め込んでそのまま通り過ぎようとして。
「ちょっと待てよ!」
右腕をグイッと捕まれ引っ張られる。
「ちょっ!?……離して‼」
「俺たちもう一度やり直そう」
はっ?何言ってるの?
そんなことできるわけないじゃない。
「いい加減にしてよ!もう終わったんだから」
「なぁ、謝るからさ」
「嫌だ。離して!」



