私が『?』を浮かべていたからだろう、私にやると言ってきた。
「この紙の方がしっかりしてて飛ぶ」
「いいの?」
だってこの紙来週までに提出なんだよ?
「俺、どうせ親来ないから」
「でも……」
その先を言う前に紙を押しつけられた。
「……ありがと」
そして、颯はまた寝そべってしまった。
私は渡された紙を受け取ってさっきの様に折り始める。
「できた」
私はまた飛ばしてみる。
「うわぁ!飛んでるー」
さっきよりは長く飛んで入り口の方に落ちた。
「ねぇ、見たっ?」
喜びのあまりはしゃいで颯の方を振り向くと。
……え?



