そうだ!
私はポケットから紙切れを出し、5㎝四方の紙を折り始める。
小さいけどまあいっか。
「でーきたっ!」
私の声で颯がこっちを向く。
「じゃーん!ミニ紙ヒコーキ!」
颯の目の前で振り回す。
で?って目で私を見てくる颯に気づいていない振りをして、それを遠くに向かって飛ばした。
……あ。
小さすぎたのかすぐ地面に落ちてしまった。
「やっぱダメか」
肩を落として落ち込んでいると、ガサゴソと隣の颯はなにやら鞄をあさり出す。
「ほら」
「へ?」
何日か前に配られた三者面談の紙を差し出された。
「……これ使っていいから」



