っていうか近くで見ると益々カッコいいな。
軽く髪を触りながら寝ている颯をじっと見つめていると、パチっと大きな瞳が私の目とぶつかる。
「あんまり見ないでもらえる?」
っ!?
「ご、ごめんっ‼」
何やってるんだ、私。
慌てて手を離して後退りする。
自分のしていたことに今更恥ずかしくなって私の顔は真っ赤だった。
「また来たんだ。何か用?」
さっきの事を特に気にしている様子もなくゆっくりと上半身だけ起こして聞いてくる。
「いや、ただなんとなく……」
わざわざリレーの話のためだけに来たとは思われたくなくて私は嘘をついた。
「あっそ」
颯は興味なさげに答えた。