……なんか最近毎日屋上来てるかも。
階段を上りながらふと思った。
いる、かな?
ーーガチャ……
ドアをそっと開ける。
あっ、いた。
案の定、颯はいつもの場所でお昼寝中。
私がそばに行っても起きる気配がない。
ま、いっか。
私は隣に座ってスマホをいじる。
【ごめん。ちょっと遅くなるから次の授業サボる。先生にはテキトーに言っておいて】
……これでよしっと。
送信が完了したのを確認してスマホを仕舞う。
横を向けばさっきと変わらず目を閉じたままの颯。
私の視線にも気がつかないほど眠っているみたい。
「それにしても髪さらさらだなぁ」
颯の染めていない黒い髪は風でゆっくりと揺れている。
まつげも長いしホント顔が整っていて。