「本当はもっと早く言うべきだった。でも中途半端な気持ちじゃ、態度じゃ、莉子を悲しませるだけだと思った。……でも今は違う」
真剣な声にただ黙って聞いていた。
颯は深く深呼吸して私を見据える。
「俺ともう一度付き合ってほしい」
「うそだよ……だって」
信じられない。
だって私は、私たちは颯が真穂さんと付き合うから別れた。
「真穂とは、別れた」
「…………」
何も言えない私に颯は苦笑いを浮かべた。
「本当のこと話すよ」
颯はベンチへ座るよう私に合図する。
それでも動かない私に、不思議に思った颯が声をかける。
「どうし……」
「知ってたよ」
小さくてかすれた声。
それでも颯の言葉を遮った。



