キミの一番になりたい

 
アイスティーを飲もうとコップを手にしたまま、まだ聞いてくる質問内容がわからず同じように返した。


理乃はそんな私を気にせず真面目な顔で聞いてくる。



「永瀬と、付き合ってるの?」



は?今何て?

私が颯と!?



「ち、違うよ!私はただ紙ヒコーキの持ち主が知りたかっただけ。それが偶然颯で」



そうだよ。

私は紙ヒコーキが気になっていただけだもん。


屋上で会ったのも偶然で……。


動揺しつつも落ち着こうと、アイスティーを飲んで喉を潤した。



「ふ―ん。てっきり私はそんなに仲良くなってるんだったら付き合ってるのかなって思った。違うならいいけど」


「違う違う。理乃の思い違いだよ。
あ、それより圭太の試合の事なんだけど……」


「あっ、もうすぐだよね!何時に待ち合わせしようか?」



私たちの話題は圭太へと変わっていった。


よかった、話し変わって。


顔を赤らめて話す理乃を見ながらホッとした。




私と颯はそんなんじゃないよ。


そんなんじゃ……