それにイケメンの部類に入ると思う。
服装がオシャレだし、さっきも違う女子に声かけられてた。
ひとまず笑顔笑顔っと。
理乃と目だけで合図してニッコリと作り笑いを浮かべた。
適当に話してあしらっちゃいたい。
思うことはそれのみ。
かっこよくてもこの馴々しさが私には合わなかった。
そして彼らは私たちを挟むように隣に来て……って、ちょっと近いんですケド。
「前から可愛いなって思ってたんだ」
「はぁ」
「まさか永瀬と付き合ってるとはね」
後退りたいけど壁ぎわだし、横には理乃もいるから動けない。
「理乃チャンは彼氏いるの?」
「あ、いえ……」
むしろ理乃も状況は同じみたい。
お互い少し下がると背中が当たる。
「ねぇ、永瀬って優しい?クールだからつまんねぇっしょ。俺の方が楽しませてあげられるよ?」



