「想い続けろなんて言わない。私は理乃がどんな答えを出したとしても賛成する。一番の味方だって事忘れないで?」
「莉子っ……私、頑張りたい。諦めたくない」
「うん」
私は理乃の頭に手をのせてよしよしと撫でた。
いつもと立場が逆なのがなんだかくすぐったいけど。
「泣きたくなったらいつでも話聞くからさ」
「莉子~~っ‼」
思いっきり理乃に抱きつかれる。
すっごく悩んでたんだね。
今度は私が理乃の力になるよ。
私もギュッと抱きしめ返した。
「じゃあ、改めて乾杯しよ?」
二人でコップを持って合わせようとした時だった。
「莉子チャンと理乃チャンだっけ?盛り上がってる?」
たぶん先輩だろう二人組が話しかけてくる。
日に焼けてるから外の部活なのかな。
だからだと思う。体育館で活動する運動部には見ない顔。



