キミの一番になりたい

 
言ってよ。

そしたら私も相談にのることができる。


理乃の口から言ってほしい。





「バレンタインの時にね、圭太クンに告白したんだ。まぁ、振られたんだけど」



苦笑いを浮かべてコップを揺らしながらゆっくりと話す。


中身のウーロン茶が波のように揺れていた。




「……好きな子いるんだって。それでも頑張るべきなのかな?」


「理乃はどうしたいの?」


「諦めたくないよ!でも……」



辛そうに唇を噛み締める。


その姿に胸が痛むけど、これを乗り越えなくちゃ理乃は前に進めない。





「圭太クンには好きな人がいるんだよ?好きだけどそこまで頑張れる自信ないよ……」


「私もそうだった。でも理乃は背中を押してくれたよね?」



その言葉にハッと顔を上げる。


私は言葉を続けた。