キミの一番になりたい

 
「自力で出てきたんだ?」


「さ、坂野さんっ!」



目の前には初めて会った時とは全然違う態度で私を睨んでいる坂野さんがいた。


ドア越しではなく、本人を目の前にして見ると無償に腹が立ってきた。




「さっきは話を聞いて驚いたけど私は間違ったことはしていない。あなたよりも好きになったのは遅かったかもしれない。でも、私だって好かれるために頑張った!」


「屋上でこっそり会ってたくせに?」


「あ、あれは別に……」


「抜け駆けしてたってコトでしょ?」



何も言えないでいると坂野さんはクスッと笑った。



確かに屋上で会うたびに二人だけの秘密の場所だと思ってはしゃいでいた。


それは否定できない。





「最低な女」



ーーズキンッ






「いい加減にしろ」



涙が溢れる寸前、大きな掌で視界が遮られた。