キミの一番になりたい

 
「羨ましいなぁ」



振り返れば真穂さんがいて。


驚いている私に構いなく、隣に立って颯のいなくなった方を見た。



よく考えれば、真穂さんだって陸上部なんだからここにいて当たり前なんだ。


颯の部屋で会って以来だから妙に気まずい。




私は颯の彼女になって。


ゴタゴタはなくなったんだから気にしなくてもいいはずなのに。





「……私はあなたが羨ましい。昔から颯の傍にいるし元カノだし」



こんな風にちゃんと話せる機会なんて滅多にない。


私は思っていることを正直にぶつけた。





「確かに一緒に居たかもしれない。
でも形だけの彼女だったし、あんな風に笑う颯の顔見たことなかったよ」



そう言って悲しそうに笑う真穂さんにどうしたらいいかわからなくなる。




「私には颯を心から笑わせることはできなかった。だから私じゃダメだったのよ」


「……なら、今の彼氏を大事にしてあげて!颯の分も!」




私の言葉に真穂さんは目を見開く。