キミの一番になりたい

 
「じゃあ、また来るね」


立ち上がってスカートのホコリを手で払う。

荷物取りに行かないと。


ドアまで歩き一度振り返る。

颯君は眠り始めたみたい。



「颯く……颯、ばいばい」


小声で言って私は屋上のドアを閉めた。











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「遅いっ!昼休みはとっくに終わってるぞ」


「あはは……、ごめん」



いつも待たせてしまう理乃に苦笑いをする。


教室に帰ってくれば私の席にどっしりと座っていた理乃。

本当にアネゴみたいな性格だよなぁ。



「ごめん待たせて。すぐに支度するからさ」


待たせている事を思い出して机の中に手を入れようとした。



……あれ?これ私の机じゃない。