「今日は氷がはったんだって。テレビで言ってたよ」


「寒いわけだ」



二人で話していても吐くたびに息は白かった。


土は霜柱ができて踏むとサクサク音がしてほんの少し小さい頃を思い出す。



二月に入ってからは急激に寒くなったので、温暖化が嘘のように感じられた。







ちゃんと付き合いだしてから行き帰りはずっと一緒。


颯は前以上に私のことを気にかけてくれる。



例えば、うちは道路が狭いから白線も二人並んで歩いてギリギリにあって。


危ないからと常に車道側を歩いてくれる。



でもカップルらしくなってきたとは言え、まだまだ私は慣れなくて。


今だって、ほら。



「ひゃっ!?」


「どうした?」


「……な、なんでもないっ」



手の握り方を恋人繋ぎにされただけでドキドキしてしまう。



颯は平然としているし緊張してるのは私だけなんだけど、やっぱり慣れないんだもん!