夜の観覧車はとても新鮮だった。
街の明かりや橋の光で星空が下にもあるみたい。
私はその光景にただ目を奪われる。
「何も聞かないのか?」
観覧車の中は暗くて颯の顔はよく見えない。
でも私といる間ずっと気にしていたことはわかってた。
私がその話題にならないようにしてたから。
でもそれももう限界か。
「だって颯は来てくれた。それだけで十分だよ」
無理に話してほしいわけじゃない、だから私は今の颯の言葉を信じるだけ。
その言葉をくれるなら私は幸せだよ。
「颯は私のこと好き?」
これでダメならもうこの恋は諦めるよ。



