「颯っ……、どうしてここに!?」



何が何だかわからなくて困惑する。


だって来るのは颯じゃなくて圭太のはず。


ちゃんと本人と約束もしたし。




「速川に言われて来たんだ。莉子が俺に話があるって」



あんのバカ圭太!


変な気使ってどうするのよ。

これじゃあ、告白しなきゃ帰れないじゃん。



ここへ颯が来させられたのは、いつまで経っても颯に告白できないでいる私のために圭太が絶好の機会をセッティングしてくれたということ。


それを無駄にすることなんて私にはできない。



でも……






急すぎてどーしたらいいかわからないよっ‼!





「なんか久しぶりだな」


「あ、うん」



私の慌てっぷりを気にせず、隣まで来てフェンスに手をつく颯。