この紙ヒコーキ、今日もよく飛びそうだな。
私は持っていた紙ヒコーキを上にかざしてぼんやりと眺めた。
気持ちが良すぎてつい眠くな、る……
あまりにもきれいな青空と丁度良い風の心地よさに、私はウトウトしてそのまま眠ってしまった。
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「ぅん……ふぁぁ、よく寝たぁ」
空はすでにオレンジ色に染まり始めていた。
あれ?私あれから寝ちゃったんだ。
ゆっくりと上半身を起こして目を擦る。
周りの声に耳をすませば今が放課後だって事ぐらいわかった。
授業……半日ぐらいサボってもいいよね?
まだ眠くてまたゴロンと横になって寝ようとした時だった。
「森崎ってよく寝てるよな―」
ほぇっ!?
「な、永瀬くん!?」
そこには昨日と同じく……いや、今日は私の大きな声に耳を塞いで永瀬君が座っていた。



